会長あいさつ
会長就任にあたって
2026年5月、玉田真紀先生の後を引き継ぎ、第14期(令和8・9年度)会長に就任いたしました。
本学会は創設以来、歴代会長をはじめ理事・監事、そして会員の皆様のご尽力により支えられ、発展を続けてまいりました。私自身、学会創設期の会長の先生方に直接お目にかかる機会はありませんでしたが、会報を改めて読み返す中で、諸先輩方の本学会への熱い思いと、絶えず改善を重ねながら受け継がれてきた運営の基盤の上に今日の学会があることを深く実感しております。そのような歴史ある学会の会長という大役をお引き受けするにあたり、身の引き締まる思いでおります。
本学会の大きな特徴は、服飾文化を理論と実践の両面から探究できることにあります。歴史・文化・社会的背景を踏まえて服飾を読み解く理論研究と、制作・復元・技術継承などの実践研究が相互に補完し合うことで、服飾文化への理解はより深く豊かなものになります。また近年では、AIやデジタル技術を活用した研究も進展しており、伝統と先端技術を融合させることで、服飾研究の新たな可能性が広がっていると感じています。
一方で、近年は服飾関連分野における研究・教育の場が減少する傾向にあります。そのような状況だからこそ、服飾文化研究の社会的意義を広く発信し、その魅力や可能性を次世代へ伝えていくことが本学会の重要な使命であると考えております。
学会活動を通じて、会員の皆様の知的好奇心を満たし、相互の交流を深めながら、充実した研究活動の場を提供できるよう努めてまいります。総大会はもちろん、研究例会や服飾文化セミナーなど、本学会が企画するさまざまな活動にもぜひご参加ください。講演や研究発表に加え、見学会や研修旅行を通して見聞を広げることで、新たな発見や研究の広がりにつながれば幸いです。
微力ではございますが、会員の皆様のお力添えをいただきながら、本学会のさらなる発展に尽力してまいります。今後ともご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
田中淑江